England モーターサイクルひとり旅-11


 7/13 (Mon) 滞在11日目 —「ストーンヘンジ」—

 さて今日がツーリングのラストランの日である。
一路 London を目指してひた走ることになる。

 女将さんが
「朝食を早めにしてもらうとそれだけ早く農作業が始められるので助かる」
と言ったが、こっちもそれは望むところだったので
6時半過ぎには待望のイングリッシュブレックファストの席に着いた。

 「イギリスでちゃんとした食事をしたかったら
三食ともイングリッシュブレックファストにすることだ」と何処かで読んだ。

「たいした食べ物はイギリスには無い」という意味だが
朝からこれだけキッチリ食えばやる気も起きようというものだ。

おおいに満足して七時半頃出発した。


 天気は晴れたり曇ったり…
そのうちに又雨に遭うかもしれないがしっかりと雨具を着ているので
なにも怖くはない…たんたんと東を目指す。

 正面からの太陽と朝の田園風景の中をかっ飛ばすのはとても気持ちが良いが
スピードが高いので緊張感から解放されるにはバイクを止めて
休憩するしかない。

 いくつもの丘を越え、いくつもの林を抜け
さらにいくつものランドアバウトをこなしながら
少しずつ London に近づいてゆく。


 そうしたらいきなりその看板が目に入った。

『Stonehenge』

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 余裕があれば寄ってみようと思っていたので
案内板の示す方向への道をたどっていくと
ほどなく草原の中のパーキングスペースに到着した。
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 時間は9時ちょっと前で、つぎつぎと観光客が訪れ始めている。
大型バスが三台くらい到着し
ゾロゾロとおじちゃんおばちゃん達が降りてきた。
あっちもこっちもドイツ語が飛び交っている。

 ゲートがあり今オープンしたばかりのようだ。料金は6£60もしたが
各国向けの説明フォンセットを無料で貸してくれるので
日本語を選びスイッチを入れる。

 道路をくぐるトンネルを抜けて地上に出ると
そこには実物のストーンヘンジが朝日を浴びて立っていた。

フォンを耳に当てて説明を聞きながらゆっくりと一周する。
時間的には30~40分くらいか。

 興味ある内容である。
中にはフォンを持たない人もいるがこれを聞きながら回るのと
そうでないのとでは100%に対して5%以下の楽しみしか得ていないに等しい
くらいだ。入場料にインクルードだから、とてももったいないと思う。

 しかしこの説明を聞いて何かはっきりするのかといえばそうとも言えない。

なにせ五千年も前に建設が始められたことだそうなので
いかに調査研究してそれに基づいた説明がなされても
ほとんど全てが謎であり、推量の世界であるようだ。

 つまり謎は益々深まるばかり・・・。

しかし考えてみるとこれは一大エンターテイメントになっている。
謎の遺構があり、それにまつわる太古の伝説や
研究による推量を詳しく解説することでいかにロマンを感じさせ
いかに感動と満足を与えるか・・・

 見ただけでは巨大な石の建造物であるだけのストーンヘンジだが
それが謎のものであるというところにミステリアス好きな人々を
これだけ集めるのかもしれない。

いずれにしてもとても満足した気分にさせられて再び東に向けて出発した。
パーキングの入り口では駐車料金の徴収が始まっていた。
ちょうど9時オープンと同時に始めたのだろう。
ま、大体この国では Motorcycle の料金はタダのところがほとんどでは
あるのだが・・・



 その後、迷うことなく London の中心部に入った。
ちょうどお昼くらいの時間なのに渋滞している。
昔は設置されていなかったラウンドアバウトにも信号を付けてあるので
右方向を注意する必要はないが当然赤信号では止まって待つことになる。

 渋滞の中をチンタラと進み、やがてバイク屋に無事着いた。
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 オヤジは相変わらずそっけなく物足りなかったが
一週間をバイクで走り回り
その間の全てのことを不自由な英語力で完遂させて
自分としてはとても満ち足りたハイな気分になっていた。

 預けておいたスーツケースにバイクからおろした荷を詰め込み
そうしてオヤジに礼を言って近くのバス停へと歩いた。


 7日前の早朝
この道をバイク屋へと辿ったときの自分とは
全く違う気持ちで歩いていることに気付いていた。

それまでは何処かおどおどして何事にも弱気だったのが
この一週間の辛くも楽しい日々を
たどたどしい英会話とアイデアで乗り切ったことで
とても自信を持った自分に変貌している。

 気持ち一つでこうも世界が違ったものに映るとは思っていなかった。

またもや口からいつもの言葉か出てきたが
もう空威張りの口先だけのものでなく心からそう思っていた。

 『人生出たとこ勝負、
 当たって砕けろだ!』
 


二度ばかり心の中で咆えた。


 バスでHammersmithに着くとまだ午後1時だった。
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St Christopher's Inn という名前のYHの一階のパブにある受付で
チェックインが2時からなのを確認し
重いスーツケースを預かってもらい、電話をかける為に表に出た。

 8時間進みの日本では
月曜日夜のテニスレッスンからハニーがちょうど帰ったところだった。

 先ずは無事にツーリングを終え、YHにたどり着いたことを報告した。
その後、時間になったのでYHにチェックインして部屋で荷物の整理をした。


 4時過ぎに、スーパーでパック入り寿司と1パイントの瓶ビール2本を買い
栓抜きも別の店でゲットしてテムズ川のほとりの公園に行き
たった一人でのイギリスツーリングの完走に乾杯した。

 青春時代にもしこれをやれていたら
その後の人生の考え方が違って別の生き方をしたかもしれない。

「今更ソロツーリングで人生を見つめるなんてないでしょう?」
というかもしれないが、僕にとってはそんなことはなかった。
大いに人生を考えた。
色々な人達から様々な親切を受け、生かされている自分を考えた。

60才を前にして何かをしたかった。
それがこの海外ツーリングだった。

 気持ちよく送り出してくれたハニーに感謝しています。

 アドバイスやらなにやらメンドーをみてくれたNちゃん、ミニーちゃん
いでがみちゃん、おまもりをくれたikkoしゃん、プレゼントもらったクスもっち
合志の母上などなど、その他大勢のみんなに感謝しています。


 あっさりした味のミニサイズの海苔巻きと
なんとなく変な味の、エビと薄いツナの乗った握りを味わい
一瓶あけながら日記を書いていたら九時になっていた。
それでもまだ十分に明るいのだが、少し冷えてきたし
酔いも手伝って眠たくなってきた。


 一週間の、緊張の続いたツーリングから解放されて気持ちは楽になったが
終わってみるとなにか切なく、吉田拓郎の「祭りのあと」の歌の気分である。


 YHに帰り、コリアからやってきたという青年達としばらく話をし
眠りについたのは十時過ぎだった。













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# by Benbo | 2014-07-14 15:21 | モーターサイクル | Comments(4)

England モーターサイクルひとり旅-10


 7/12(Sun) 滞在十日目—「イングリッシュブレックファストの後悔」—

 目覚めたのは6時半だった。

一晩だけのステイは初めてだが
やっぱり全ての準備をあわただしくしないといけないので
ノンビリしたムードにはなりにくい。

朝食もあるしクソもしなくちゃならない。

というわけであたふたと出発の準備をして朝食に降りた。
ちゃんとしたレストランムードの食堂になっていて
食器が並んでいるテーブルが八つほどあったが
先客は夫婦ものらしい二人だけだった。

 シリアルやミルク、ジュースは片隅のテーブルに置いてあり
ご自由にどうぞという感じである。

ダンナがテーブルの上のメニューを見せてどれにしますかという。
見ると大体三段になっていて
一番上がシリアルやジュースなどの種類を書いてある。
これは先程のご自由にの部分だろう。
次がイングリッシュブレックファストとあり
その内容が色々と書いてあって一番下にトーストやらが単品で書いてある。

 根っからのビンボー症の僕はこれ以上の出費をしたくなかったので
取り放題らしきもの以外ではトーストだけを頼んだ。

 あとで出発時に料金を払ってわかったことだが
朝食は35£の部屋代に全て入っていたのであった。
まあ無知なこっちがバカなのでしょうがないが
それなら僕、フルイングリッシュブレックファストを食べてみたかったですよ。

 これじゃ日本に帰ってこの話をする度に笑われるのは確実だろう。
米満っつぁんはやっぱりバカだね~と 皆が吹き出すのは間違いない…

 とにかくとても残念な思いを後にB&Bを出発した。
今日のB&Bでは絶対にフルイングリッシュブレックファストを食ってやる
と誓った。


 さて今日から明日にかけては
途中の街に立ち寄りながらLondon方面へ向かう予定にしている。

初めに寄ったのはSt. Austellからほど近いFoweyという港町で
昔の氷河に削られて出来た深い入り江がずっと奥まで続く小さな町である。

 何百年か前に建てられた石造りの家々が
曲がりくねった細い道の両脇に連なっていて
車一台がやっと通れるすき間をかろうじて残している。

この南仏を思わせる港町風景は
England南岸ではどこもこんな感じみたいで
夏のバカンス期間中はヨーロッパの観光客がどっとおし寄せ
通り沿いの家はレストランか土産物屋かカフェか
そのての店舗ばかりになっている。
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あちこちで最も耳にする外国語はドイツ語かフランス語で
東洋人(日本人、コリアン、チャイニーズなど)の姿は殆ど目にしなかった。


 この入り江の対岸までの距離は200メートルくらいで
向こう岸の細い道とこちら側の港広場をつなぐ形で
簡単きわまりない板状のフェリーボートがピストンで行き来している。
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 観光客に混じってこのちいさな街をざっと歩いて往復したあと
この甲板だけの船に乗り込んだ。

船上でバイクに跨ったまま1£50の料金を係員に支払い
もらったレシートをタンクバッグにしまい込んで
ぐるりと一回り見回しているともう目の前に対岸がせまっていた。
ゆっくりと港の景色を楽しんでいるヒマなどない。
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 係員の指示に従い真っ先に甲板から走り降りると
どうにか車同士がすれ違えるような細い坂道に
何台ものフェリー待ちの車が連なっていた。
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 その次に立ち寄った所は
日本で調べてここははずせないなと思っていたPolperroという港町である。
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ここは極めつき良かった。
町全体が観光アトラクション化してしまっている。

ゆるやかな丘の道を下りきった町の入口に広い駐車場があって
街中への、関係者以外の車両の進入を禁止している。

ほとんどの観光客は
港へ向かって緩やかに下っているほそい道をてくてくと歩いていくのだが
おもちゃのような有料の電動ミニバスも運行されていて
老人や子どもたちが何人か乗っていた。

 この町は実際のところ
奥の方は狭すぎて車は通れないし行き止まりなので
これだけの観光客が押しかけていけばにっちもさっちもいかなくなるのは
目に見えていて、このやりかたは当然のことかなと思う。

 イギリスへ来て何カ所もこういう所を見て考えたことがある。
日本でこういう風に町全体を観光地化しているところはどこだろうかと。

 昔ながらの古い町並みは江戸時代のものくらいしか残っていない日本だが
こっちは石造りの強みで何百年もの間
使い続けながら街全体がほとんど形を変えず残っている。

 石積の建物の外壁は、その時代ごとにリフレッシュされているようで
今は白色が主流となっている。

町の突端の小高い丘に登って見渡すと
8割以上が白い外壁という家々に赤や緑や黒の窓が取り付けられていて
一見バラバラのようだが奇妙な統一感がありとてもキュートである。
                      —ストリートビューより---
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 人なつっこいカモメや海鳥たちもそこここに遊び
何時間でもベンチに腰掛けて眺めていたい気分になってくる。
Polperroという変わった地名の由来は後で確かめるとして
もう一度家族と共にゆっくり訪れたいと思わせる町であった。


 さてのんびりしていたらもう午後2時近くになっている。
明日13日にはロンドンに帰ってバイクを返却し
再度 Hammersmith のYHに泊まる予定である。

 このツーリング中に是非行きたいと思っていた所はほとんどこなしたので
今後は少しでもLondonに近づくようなルートを取ることにする。
そして夕方前には今夜のB&Bを決め
今度こそイングリッシュブレックファストにありつくのだ。


 それからひたすらA30を東へと走り
4時をまわったのでインフォメーションセンターのある街を地図で探して
Honitonへ立ち寄った。


やっと場所を探し出して行ってみるがどうも様子が変だ。
駐車場はガランとして建物がすごく静かだ。バイクで近づくと
降りて確認するまでもなくセンターがクローズドであることがわかる。
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今日は日曜で休みなのか室内は暗くドアは閉ざされている・・・。
ウーム、困った・・・。

日本でのツーリングの時のように
テントやスリーピングバッグの準備はしていないので
そこらでキャンプというわけにはいかない。

 少し考えてひょっとしたら別の町に行けば
日曜日でも開いているInfomation center があるかもという気がしてきた。

今、4時半ちょっと前である。
ただ営業は5時くらいまでだろう。

ここでぐずぐずしていてもしょうがないので
とにかく気を取り直して出発することにした。
間に合うかもしれないし、間に合わないかもしれない。
でもやるしかない。

道の途中でB&Bの看板があるかもしれないではないか。
最悪でも24時間営業のサービスセンターで夜を明かす事だって
出来ないことではない。

 そういうせっぱ詰まった思いで再びA30を東に走って行くと
田園の中にポツンと、なんとかFarm B&Bという小さな看板が見えた…
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ほらね、ちゃんと神様が教えてくれるものなのよ。

「やれやれ、助かったぁ」 その時はそう思って躊躇せず案内板に従い
道を折れてB&Bへと向かったが・・・
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『そこは本当に本物の

正真正銘の農家だった。』


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 以前ニュージーランドで泊まったことのある
Farmとは名ばかりのB&Bだろうと思っていたら
ここは糞まみれのトラクターや、何頭ものシープドックや馬が居て

いくつもの農業用納屋が並び
1400年代に建てられたという母屋が
回りは牧草地ばかりの中の一軒家として建っていた。


 馬小屋と農機具小屋に囲まれた前庭にバイクを止めてエンジンを切り
玄関らしきドアを開けて声をかけるが誰も出てこない。

 どうしたものかと思って外に出、やめようかな・・・と考えていたら
中から女将さんらしき女性が出てきて「Hallow」と言った。


 いきなりの旅人の訪問に髪を整えていたのかもしれない。
いかにも農家の奥さんらしき(そうだった)その女性に部屋を見せてもらい
値段を聞くと25£という。もちろんOKだ。

 朝はイングリッシュブレックファストがいいか聞かれたので
そうしてくださいと答える。さあどんな朝食か楽しみになってきた。

 時計をみるとまだ午後5時前で
こっちだっていきなり宿が見つかって夕食のことなど考えてもおらず
さてどうしよう。

近くにパブがあるか聞いてみると
この先に村があってその次の村の教会の隣にあるので近いという。
どのくらいの距離か聞くと3マイルちょっとだという。

ウーン、5kmもあるのか・・・

バイクで行ったら飲めないしね~と言うとそうだね~と答える。
しょうがないからおたくのビールを少し分けてくれというと
ダンナも少しビールは飲むのでうちにある分を分けてくれると言った。
ラッキー!

 さらに、実はこの時間だったから夕食まだなのよね~
用意してくれないかな~、と言いたかったがやめた。
ここはB&Bなのだ。

 先ほど3時頃に
GASステーションで買ったサンドイッチとジュースを
途中のパーキングで食べておいて良かった。
たぶん明日の朝まで持つだろう。
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 それでも時間をもてあますので
バックヤードでガーデニングを熱心にやっていた女将さんを捕まえて
どこか散歩のおすすめコースがあるか聞いた。

この丘を下ると、OTTER川があるのでそこに行ってみればどう?と言う。

うむ、行こう。
だけどなにをそんなに一生懸命庭いじりをしているのだと聞くと
実は娘が9月にここで結婚パーティーをやるので
いろいろと手入れをしている所だという。

なるほど、今でも日本の田舎では自分の家で披露宴をやるところがあるが
イギリスでもそうなのかと感心した。
だからダンナがアプローチの長い道の舗装や
不似合いにきれいなコーニッシュウォールを作っていたのだなと納得した。


 さて川まで行ってみることにした。
ゲートを開けたら閉めとくようにいわれたな。
なるほどと思いながら川に向かって下っていくとそこは羊の放牧場だった。
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 トラクターの轍の跡を辿ると連中はメェーッ、メェーッ、と叫び始めた。
闖入者を警戒しているのかもしれない。
サッカーグラウンド三つ分くらいの所に
100頭くらいの顔の黒いシープが至るところで草をはんでいる。

地面はどこそこ糞だらけで
とにかく踏まないように細心の注意を払いながら必死の思いで進んだ。
そこを下り終えると柵があり二つ目のゲートがあった。

 50メートルくらい先がどうやら川のようだが
この先へ行くのはやめた。

こっちの放牧場の主は牛さんたちであった。
若い雌牛たちが僕を見たさ(?)に次々にゲートの所に集まってきて
涎たらたらの鼻づらを押しつけんばかりにして歓迎の意を表してくれる。

 とても好意的なようなので危険はないんだろうけど
この図体を押しのけながらどうやって川までたどり着けるだろうか。

 ゲートにもたれかかり、しばらくのあいだ牛さん達に熊本弁で話しかけた。
どこから来て何をしに来たのかなど・・・
そうするうちにますます牛さん達が増えてきたので
ついにあくしゃうって引き返すことにした。


 帰り道、糞の95%は避けたと思うがたぶん少しは踏んでしまったことだろう。
母屋に入る時には日本みたいに靴を脱いだ。
だって中は絨毯張りなんだもの・・・


シャワーの後、リビングに降りていくと
テーブルの上には1パイントの瓶ビールが2本置いてある。
つまみは何もない。

日記をひたすら書くことを肴にちびちび飲んでいたら
女将さんが薪ストーブに火を入れてくれた。
畳一畳半くらいの、建設当初からとおぼしき暖炉のスペースに
新たに鋳物の薪ストーブが置いてある。
もうずいぶん以前からオープンファイヤーではないそうだ。

 今日の客はもちろん僕一人だったが
ほかにも客室を作ってあるところをみると
Farm stay好きの客はけっこう多いのかもしれない。

 つまみがあれば2本目に手を伸ばしたところだったが
明朝は早出の予定なのでビールの代金1£50を女将さんに渡し
床が水平でない2階の部屋に戻ってベッドに潜り込んだ。


九時になっていた。















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# by Benbo | 2014-07-13 17:54 | モーターサイクル | Comments(2)

England モーターサイクルひとり旅-9


 7/11 (Sat) 滞在九日目 —「はじめてのB&B」—

 今朝はシトシト雨が降っていて寒そうな外である。
シャワールームに一旦入ったが考え直してそのまま出た。
後で躰が冷えて風邪を引きたくない。

 昨日の日記をベッドの上で書き上げた頃ブレックファストの時間となる。
連泊二日目なので大分余裕がでてきてのんびりと朝食を楽しんだ。
やっぱり朝飯は付いていた方がいいなあ・・・

 飯を食ってクソをしてさあ出発だ。

ドイツの青年と少し話し、お互い気をつけて行こうと握手して別れ
小雨の中を出発しようとすると
相部屋になって少し言葉を交わしたサイクリストが
奥さんとともに出かけるところだった。
今日は次のYHまで向かうらしい…
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二泊した DartMoor国立公園内の BelleverYH(ストリートビューより)
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走り始めると、ダートムーアは霧に包まれて50メートル先もはっきりしない。
放牧中の羊や馬が道路脇でのんびり草をはんでいるので油断できない。

路面も濡れていて滑りやすそうだし
対向車のライトもすぐ近くになって見えるほどだ。


 いくつもの町を通過して
昨日の Land’s end までの道中の半分くらいの所に
今日の目的地であり、今回のイギリス旅行の本命イベントである
「EDEN PROJECT」がある。


 昨日のうちに
どのジャンクションで降りたらいいのか見当をつけておいたので
あとは「EDEN PROJECT」の案内看板に従って
いくつかのラウンドアバウトを通過する。


止むことなく降る雨も
念願の場所を眼前にしてまったく気にならない。


 バイクはエントランスに近い所に止める事が出来た。
降りて準備をしていると四人連れのライダー達がやってきた。

 みんなBMWの大型バイクで
ヘルメットを脱ぐと僕と同じか上の連中のようである。

ドイツから来たのかと聞くとそうだという。

「フェリーがあるので簡単にイギリスに来れていいね」というと
「君はどこから来た?」と聞いてきた。

日本からだがフェリーで来たわけじゃないと言うと
みんなドイツ語で笑った。

僕はレンタルのモーターサイクルでも
彼らは自らの愛車を駆ってどこでも行けるのでうらやましい限りだ。



う〜む、「EDEN PROJECT」は思っていた以上に凄かった。

感動である。

理解するにはここにきて体感するしかない。
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言葉でどんな風に説明してもとても言い表せない。

キューガーデンも凄いと思ったが
それ以上にこちらには社会に対するメッセージが込められている。

 今、私たちは地球に住むものとして何をしなければならないかという
強い訴えが込められている。

今夜の宿をどうしよう・・・などという懸念はどこかにふき飛んで
次から次へとルートをたどり、気がついたら午後4時だった。

午前11時前には入場していたはずなので5時間以上
昼飯も忘れてうろつき回った。




 雨は「EDEN PROJECT」を出る頃になっても間断なく降り続いている。
気が重くなってきたが、さあ今夜の宿探しだ。

 近くにSt. Austell という街があり
インフォメーションセンターがあると地図に出ているのでそこを目指す。

街は土曜日夕刻の混雑で車がごった返していたが
何とかセンターを見つけることが出来
今夜のB&Bをと言うと直ぐに電話をかけて探してくれた。

 料金は35£だという。手数料込みで37£だ。 Good!  

5時頃、センターからそう離れていないCross waysというB&Bに着いた。
やれやれである…
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 シングルベッドにトイレとシャワーが付き、TVまで付いている
(今まではYHで、TVは部屋に無かったから新鮮な印象を受けてしまった)

濡れた雨具は宿のダンナが乾かしてくれるというので
グショグショのグローブと雨具上下を預けた。ありがとう! 


やっぱ一人部屋は落ち着くね。
ゆっくりとシャワーを浴び、髭を剃りながらTVを見
ヘルメットの手入れをし、パンツを洗った…
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 ダンナの話では夕食は近くのパブでもいいがインド料理店もあるという。
宿で借りた傘をさして雨風の中、そのインド料理店へと向かう。

午後9時を少しまわったところだが外はまだ明るい。
通りを若い三人連れが歩いていたが傘などさしていない。
その中の一人は女の子であるがずぶ濡れのまま平気そうだ。

 その店は時間が過ぎているからか
今日はこの天気なので客が少ないからかわからないが空いていた。

日本だとAとかBとかのコースがあり
メニューに写真も載っているのでわかりやすいが
ここはコース料理無し、写真無しの単品メニューのみである。

インド人のウェイターにまずビールを頼み
それを飲みながらガーリックナンとお薦めのチキン入りカレーを注文した。
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 来た料理はCセットという風で
結局的を射たオーダーだったかもしれない。

ナンが丸いので日本では涙状の形をしていると言ったら
ガーリックナンはこのように丸い形だという。
そうだったっけ? 帰ったら確かめてみよう。

その後何度かウェイターがテーブルにやって来てその都度色々と話をした。
相手はインディアン英語でこっちはジャングリッシュ?
なんか変な感じでおかしかった。
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おしまいにミルクティーを頼み、Billは 11£65だった。

Tipsの1£50とともにテーブルに置き席を立つと
オーナーらしき人が出てきてボクに握手を求めた。
はるばる日本から「EDEN PROJECT」を目的としてやって来るなんて
あんたは金持ちだねと言う。

 そうではないのよ、こっちはケチケチ貧乏旅行で宿はほとんどYHだし
ちゃんとしたレストランで飯食ったのもこれが初めてなんだから・・・


 店を出ても相変わらず雨が降り続き風も強かったが
腹だけでなく何か心も充たされた気分で宿へ戻り
カメラのバッテリー充電のプラグを差し
明日のプランを立てたあと、ふかふかのベッドに横になった。

すでに夜中の12時を回っていた。















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# by Benbo | 2014-07-12 18:29 | モーターサイクル | Comments(0)

England モーターサイクルひとり旅-8


 7/10(Fri) 滞在八日目 —「ロングラン」—

 さて今日はついに Land’s end を目指す。

天気は曇りだが油断はならない。

距離も相当あり、分岐も多いので
途中の町や村はとても魅力的ではあるものの立ち寄って時間をつぶせない。
やはりこのYHに連泊はもったいなかったかもしれない。

いままでの道中、B&Bが通りすがりにいくつも看板をだしているし
もっと近くの宿からのほうが距離が近くて良かったかもしれない。

いまさらしょうがないので出掛けることにする。
夜間運転はしたくないので午後6時頃にはここに帰り着きたい。



そうしていくつもの町や村、いくつものラウンドアバウトを通過して
なんとか Land’s End に午後1時頃着いた。
                      ---ストリートビューより---
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駐車場の料金がモーターサイクルは1£で、別に入場料とかは要らない。
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電話を見つけてハニーに電話を入れた。


岬の方に歩いて行くと熊本の知人、井手上さんが泊まったという
Land’s End Hotel があり、「NO vacancy」になっている。
大勢の観光客が訪れているのであたりまえか。
どこからかチラッと日本語の声も聞こえた。

 断崖に近寄ると危険 の表示板が英語、フランス語,ドイツ語、
そして日本語で表示してあった。
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 何ていうのか…たとえば日本の最北端(まだ行ったことはないが)
のような気持ちの高ぶりは全くない。
その景観は、とてもすばらしいのだが、地の果て感は湧いてこない。
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たぶんイギリス人じゃないからかもしれない。


 それほど若い風じゃない男女が向き合いお互いを見つめてハグしていた。
この地は連中をそういう気持ちにさせる何かを持っているのだろう。
ここで新たな誓いを立てる。そんな気分にさせるのだろう。



 しばらくして雨が落ちてきた。午後2時になっている。

どうしてもミナックシアターは見ておきたかったので
雨の中案内板をたどるも一度道を間違える。

そうしてやっとたどり着いたミナックシアターだったが
「本日は見学が出来ません」という看板が掛かっている。
(なんと劇が上演中だったのだ)

 ビューポイントという、海に面した崖の一番上から
チラッと舞台がみえるところに50ペンスを払って立った。
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絶景である。下の舞台の所まで見学したかったけれどやむをえない。
---女性がコツコツと何年も掛けて作ったそうな…(ストリートビューより)---
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 そうこうしているとすでに3時になっている。
帰るのに四時間くらいかかるので帰着は7時前後になってしまう。


 帰りはただただ道をはずれないように気をつけて一路YHを目指した。

なんとか7時前にはYHに帰り着き
マッシュルームとベーコンの入ったパスタを頼み
瓶ビールを掲げて、ひとり Land’s End に乾杯した。


部屋に戻ってドイツからホンダのXLに乗ってやってきた青年と色々話をし
シャワーをしないで寝てしまった。
















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# by Benbo | 2014-07-11 17:14 | モーターサイクル | Comments(0)

England モーターサイクルひとり旅-7


 7/9(Thu) 滞在七日目 —「迷路の田舎道」—


 どの神様だったにせよ今日も何度も助けてくださいました。
 とても感謝しています。


 朝から出発の準備をしながら
同室のバイカー(名前もどこの国の人かも聞いてなかったが、
ロンドンでブランニューのバイクを買い
2週間かけてイギリス、フランスを回ってスイスに帰ると言うから
スイス人かもしれない)と色々話した。

 主にバイクに関わる話だがやっぱり70〜80%しか聞き取れない。

 こっちが喋る時は、聞き返されることは殆どないので
言葉自体はいいのだろうが
あれも言いたいこれも言いたいうちの20〜30%くらいしか
言葉に出せてないのであるから
むしろそのことの方がもどかしくて泣けてくる。

 生きた英語がうまくなるには
最後はこうして真剣勝負で勉強しないとだめなように思う。
日本の教室での勉強の限界を痛感してしまう。



 さていよいよ今日から四日間の宿が未定のままなのできつくなるよなぁ…
などと考えながらホールで出発の準備を始めたら
初老の女性が現れて『オハヨーゴザイマース』と言って
両手を合わせるではないか。

その後彼女のダンナも出てきてスイスバイカーも含め四人でいろいろと話す。

二人が日本に行った時のこと。
日本は大きな四つの島からなる国で、九州にはASOがあるとか
Beppuに行ったとか・・・。
バイクの話では自分もホンダのマルチをもっているとか、色々と…

 そのうちにこれからどこをどう回るのかなどの話になって
実はまだ今日からの宿を決めてないのでそっちのほうも大変なんですと言うと
ここで次のYHをbook出来るからそうしたらどうかと言うことになり
ボランティアの宿のオヤジが電話してくれ
ダートムーア国立公園の中のBelleverにあるYHを確保できた。

 地図を広げてその場所をおしえてくれたが
僕の持っている地図では大ざっぱ過ぎてとうていたどり着けそうにない。

 ドライブには詳細なロードマップが絶対に必要だ。
聞けばGSでゲット出来るというので早速手に入れよう。

 夫婦はさらに自分たちのロンドンでのアドレスのシールを渡して
帰りに時間にゆとりがあったら寄ってくれとも言ってくれた。
そこはロンドンの東の郊外でM25からすぐ近いところだった。
もし行けなくてもこれなら手紙が出せますねと言って感謝した。

いよいよここも出発だ。四人に別れを言ってYHをあとにした。


 雨が少し降っているがもう気にならない。
ブリティシュウェザーなのであとでは晴れるかもしれない。

天気予報はとても簡単かもと思ってしまう。
だって毎日くもり時々晴れ、ところにより豪雨なんだから・・・。


 初めて見つけたGSでGASの補給をかねて
朝食のサンドイッチとロードマップを手に入れた。それを見ながら
別紙に今日のルートを、分岐を中心としてキッチリ書き留める…
そうして運転しながらその紙をチラチラ見て確認するわけである。

こうしておかないとラウンドアバウトのあるたびに
止まって地図を確認するハメになるので
このコマ図作りは時間がかかってもしっかり作っておくのが
27年前に車でイングランド北部を走り回った時の教訓なのである。

なんせイギリスでは道端でちょっと止まってなどということは
危なくて出来ないから
分岐点のラウンドアバウトでどちらへ行けばよいかを
事前に確認しておくことは必須なのだ。

 案の定、走り出してしばらくすると雲が切れて日が差してきた。
しかしだからといって安心は出来ず
そのあとでは又雨が降ってくるかもしれないので
やっぱり雨具は常に着ておかないととんでもないことになる。


 運良く神様のおかげもあって午後2時頃目的のYHを確認できた。
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到着は六時くらいと伝えてあるので
Dart Moor国立公園の中を探索に出かけることにした。
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この場所はもうずっと以前から訪れてみたいと思っていたところなので
その場所をこうしてバイクで走れる感激は言葉で表現できない。
こんなところは日本のどこへ行ってもお目にかかれないだろうと思う。
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 広さは阿蘇くじゅう国立公園くらいだろうか。
だいたいの地理は日本で事前に調べておいたので
日本でのツーリングみたいにあの道この道と入っていったら
完全に道に迷ってしまった。

遠くに目標物が見えるわけではないし
せまい道路の両側は2メートル以上の垣根が続いているので
さしずめゲームとしての迷路のまんまである。

空は曇っていて太陽から方角は分からない。

コンパスと地図、そして途中の村の名前を何度も確認しながら
やっとの思いでこの迷路から抜け出せたのは
そろそろ六時になろうかという時間であった。
ウーム、こういう時はやっぱりGPSかもなぁ…

 YHにチェックインして夕食にありつけるか心配だったが
わりと大きなYHで、ちゃんとしたシェフのいるレストランがあり
どうにか料理を注文出来た。

 マッシュポテトの上に焼いたソーセージをのせたのがメインの
どこ料理ともいえないものだったが
これがこのあたりの地方料理なのかもしれない。

とにかく腹が空いていたので全て平らげ

ドミトリーの部屋のベッドに戻ったらすぐに眠りに落ちた。















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# by Benbo | 2014-07-10 15:43 | モーターサイクル | Comments(4)